シマウマの川渡り
シマウマがセレナ方面に集まりだしている。この辺りに定住する群れが小さな移動を始めているようだ。
僕らがマラ川へ向かったときは、ちょうど川を挟んでシマウマの群れが2つに別れてしまったところだった。互いに鳴き交わしている。
水面をじっと見るシマウマ。川の中にはワニの背中。
手前の僕らの側にいるシマウマ達は渡りたそうにじっとマラ川の水面を見つめている。乾季の影響により、今マラ川の水位はかなり低いのでシマウマなら容易に渡れるはずなのにと、川を覗けば、そこには15匹以上のワニが水面から顔を出しているではないか。さらに続々とワニ達は集まってきている。ワニ達は水中でシマウマをハンティングするためにより良いポジションを探し、お互い口を開けて争っていた。ワニは大きいやつで4mはあるだろうか。
ワニ(ナイルクロコダイル)がうようよ。
こんな誰が見ても明確な危険な場所をシマウマ達は渡るのだろうか?
僕らはしばらく眺めていた。シマウマ達は何度も川辺を行ったり来たりしながら、考えを巡らせているようだった。ときどき仲間同士でケンカを始める、緊張して気が張っているせいだろう。
渡りたくても渡れないイライラするシマウマたち。
こうなるとひたすら待つワニと、焦らしを切らすシマウマの根気比べになるが、勝負になるのだろうか。実はワニ(ナイルクロコダイル)は、1度獲物を食べたらなんと1年間なにも食べなくても生きていける「超低燃費生物」なのだ。つまりワニはその年に一度の食事のためにひたすら待つことが出来るのだ。
そんなワニがいつか退いてくれるのを待てるほどシマウマは悠長ではないだろう。ほどなくして、シマウマの群れは対岸の仲間たちに後ろ髪魅かれながら別の場所へと移動していった。そこから少し進んだ場所では、別の群れのシマウマが川渡りをしていた。その場所はかなり水量が低く、水底の石が覗いているようなところだった。こんな浅瀬ではワニは機敏に動けないので、危険はなさそうだ。そのシマウマの群れは安心しきった様子で、ゆっくりと川の水を飲みながら無事に渡り終えた。
シマウマにはワニの様な根気強さはないが、経験して学習する高い知能がある。
川の浅瀬を見つけゆうゆうと渡るシマウマ
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