ライオンの交尾のきっかけ
[10:00,ムワリム]
国境付近まで行くと、13頭で構成されるミリマタトゥのプライドのオスとそのうちのメス1頭がハネムーン中だった。
オスとメスは少し離れたところで別々に休憩している。しばらく観ていると、メスが小走りにオスの元へやって来て交尾をせがんだ、交尾が済むと、メスはまた少し距離をおいて休んでいる。
1回目の交尾は正面から撮れた
このメスの距離をあける行動は、近くにいるバッファローのせいらしい。
先ほどから40頭ほどのバッファローの群れがライオンの存在に気付き、近づいてきているのだ。
ジリジリと近づいてくるバッファローの群れ
100mほどの距離を置いてバッファロー達がライオンを遠巻きに観ている。メスライオンは、それが気になるらしい。オスのほうも時々バッファローに目線を送るが、そう気にしていない様子だ。
それから10分ほど経つと、またメスがオスの側にやってきて交尾をせがんだ。
年中交尾をしたいのはオスライオンらしいけど、メスも発情期間に入ると積極的になるようだ。オスはいやいやという程ではないけど、割りとクールに交尾を済ませる。メスライオンの上にマウントしている間、メスの首を軽く噛んだり舐めたりする様子が愛情に感じられた。
しかし、交尾が済んだあとオスライオンが何気なく地面を後ろ足で引っ掻く仕草はトイレした時と同じで、愛情というより「済んでしまえば交尾は一つの排泄行為」ではないかと疑りたくなる。相変わらずバッファロー達は、ライオンを見つめている。ときどき顔を上下に振るのは、「喧嘩するならいつでもこの角で突いて見せるでぇ」という威嚇だろう。そうかといって、それ以上バッファローは近づく気はないようだ。
また10分後、さらにもう一度メスライオンはオスの元へ近づき交尾をした。
すごい、30分の間に3回も交尾を繰り返している。
3回目の交尾は後ろからの写真
ところでライオンが交尾をする「きかっけ」って何だろう。
今回見ていると、迫り来るバッファローの群れが何か関係している気がするのだ。また今までの経験では、車がやって来る音にライオンが反応して、それがきっかけになって交尾をすることもしばしば見られた。
つまり、気分が落ち着かなくて、その不安を交尾に置換して紛らわしているのではないか。
そしてボクはもう一つ考えが浮かんだ。
「もしやライオンは、誰かに見られると興奮する質(たち)??」
馬鹿げた考えかもしれないけど、実際人間にはそういう質はいるようだ。しばしば犯罪になることもあるけど。
動物観察して、ときどきボクには「人間らしさとは何か」わからなくなるときがある。だって、愛情や労りにしても、悔しさや恨みや寂しさでも、そういった感情は動物にだってあることがよくわかったからだ。
だから今、「他者の視線によって興奮するライオン習性」があっても可笑しくない気がする。
誰かボクのこの説を支援してくれないかなぁ。