9月のサファリダイアリー、その4

18日、

[10:46,コーナマローリ]
チーター家族がトムソンガゼルを捕まえて食べているところに遭遇した。
早朝から観察しているサファリドライバーが言うには、1度に3頭のトムソンガゼルの子供を捕らえたらしい。チーターの子供はもう自立できるほどに狩りの腕を上げたようだ。
もうほとんど頭と皮だけになってしまった獲物をくわえて子供が歩きだした。子供の顔は血で真っ赤に染まっている。
はじめてチーターを見たゲストの女性は、「こわーい…」と、第一印象を述べた。
観る人にもよるだろうが、毎回「かわいー」「きれい」と形容されサファリ観光客(特に女性)に愛されるチーターも、獲物を捕らえるときや食事風景では野生で生きている証拠の「精悍さ」が見える。

ヌーたちが忙しげにマラ川へやって来た

[14:04、クフカパーム]
今回もヌーの川渡りを見るために、お弁当をもってマラ川沿いに張り込んだ。
周辺を観察するところ、ヌーたちは集団になって移動をはじめている。渡りそうな可能性が高い。
ヌーとシマウマが100m先の対岸の水際に集まりはじめた。
とつぜん対岸を1台のサファリカーが横切った。このまま進むと、渡ろうとしているヌーたちの邪魔になる。僕らは声を出したい衝動を抑え必死に手を振ったり車でパッシングしたが、対岸の車は気づいてくれなかった。そしてついに渡りたそうに群れをなしているヌーをかき乱した。
僕らは憤然とした。これでまたヌーたちの士気が高まるまで時間がかかるだろう。

渡りの妨害をしたサファリカー

[14:53]
意を決した1頭のシマウマが、ついに水に入って泳ぎ始めた。そのあとを数頭のシマウマが続く。

濁流を渡り始めたシマウマ達


(川渡りが)始まった…!、と思ったけど、ヌーたちは見ているだけで水に飛び込まない。そして数頭のシマウマが渡っただけで列は途切れてしまった。
この日は結局、この数頭のシマウマの川渡りしか見られなかった。それでも「川渡り」には違いないのだから、満足しよう。

19日、

[6:34、ムパタジャンクション]
今日僕らはマラ川東部のムシアラ方面へ出かける。
オロオロロの丘を下ると、真っ赤に染まる日の出が見えた。

[8:40、ムシアラ]
草丈のある乾いた湿原で、ハイエナが何かを食べている。
近づいてみるけどなんだかよくわからない。ブチッ、ブチッと肉を引きちぎる音だけ聞こえる。
ようやくハイエナが顔を上げた。ハイエナが口にくわえているのは黒いカーペットのようなものだった。もしかしてお腹が空いて車のタイヤを齧っているのではないだろうか。


双眼鏡でよーく覗いて、やっとこの黒い物体の正体がつかめた。カバの皮だった。カバの皮膚はかなり厚いと聞いている。実際、厚さ5cmはあろうか。
それにしてもハイエナは、一体このカバの皮をどこで手に入れたのだろうか?

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