10月のサファリダイアリー、その8

29日、

目を擦るオスゾウ
後ろ足を組んで休んでいる姿がかわいらしい

[16:50、リトル]
オスの多いゾウの群れが森の中から出てきた。1頭のオトナオスは小さな水溜まりを見つけると鼻と前脚で掻き回しだした。そして泥を鼻で集め前身にふりかけ泥浴びを始めた。
泥浴びが気持ち良くて高揚したのだろうか、ペニスがお腹の下から出てきた。ペニスにも泥をふりかける。
そして目に泥が入ってしまったらしいく懸命に鼻先で目を擦っていた。ゾウの鼻は本当にヒトの腕のようだ。

[18:12、シエニ]
そろそろ保護区が閉まる時間が近づいてきている帰り道。何日かぶりでクロサイのハナ子に会う。
クロサイは茂みの葉っぱなどを食べる動物だ。だからシマウマやガゼルが好む野火の後の草の新芽には目もくれないで開けた草原を急ぎ足で移動していた。

急ぎ足で通り過ぎていくハナ子

30日、

丘の斜面まで点々とずっとヌーの群れ

ヌーの群れをかき分けないと進めないサファリドライブ

[8:46、シエニ]
今日はお弁当をもって遠くまで出かける。現在の動物大移動の動向を調べたいのだ。
変わらずマラ・トライアングル内の西部、オロオロロの丘付近には数万頭のヌーたちが停滞している。停滞と言っても少しずつ移動は繰り返している。じりじりと北へ向かっているようだ。僕らは南端のマラ橋を越えて西部まで繰り出す予定なんだけど、道路を横断するヌーの列に何度も何度も停止させられた。

置き去りにされてしまったダチョウの卵

[9:47、セレナスワンプ]
ダチョウの卵が2つだけ置き去りにされていた。辺りにダチョウの姿が見えない。普通ダチョウは20〜30個の卵を何羽かのメスが同じ場所に産んで育てる。この2つだけというのはどういうことだろう。この場所は巣として適さなかったので放棄したのか。
今にハイエナに見つかれば、丈夫な歯で殻は砕かれて食べられてしまうだろう。

川岸で獲物を待ちかまえる若オスライオンたち

[9:59、マジヤプンダ]
シマウマが水飲み場として好んでいたマラ川のポイントに、若オスライオンたちが陣取っていた。
今はリラックスしてくつろいでいるが、本気で茂みに身を隠せば獲物を捕らえる絶好の待ち伏せ場所になるだろう。


[11:16、マラ橋]
話には聞いていたライオンの赤ちゃんに会えた。この場所は僕らのロッジから遠いのでなかなか来れないのだ。
生後2カ月ほどの3頭の赤ちゃんだ。クロトンの茂みの中、2頭のメスライオンに守られて赤ちゃん同士戯れあっている。まだよちよち歩きだ。
好奇心に溢れた赤ちゃんがサファリカーのそばに近づき、しばらく赤ちゃんたちだけが戯れているのを見ていた。すると母親が心配になったのか、やって来て赤ちゃんのそばに身体を横たえるとすっぽり赤ちゃんたちを隠してしまった。

子供を隠してしまった母親ライオン

[12:26、サベイ]
僕らはマラ橋を越えてマラ・トライアングルから西部のナロック自治区へ入った。まだまだ依然としてヌーたちの数は多い。と言っても集団全体の大きさは小さくなった。やはりメインの大移動群はマラ・トライアングルに停滞しているのだ。
一時、スコールが降りだした。
ヌーたちが一斉に同じ方向を向きだすのが面白い。みんな雨粒が顔に降り掛るのを避け、風上にお尻を向けるからだ。まるで軍隊が整列しているように見える。

雨の中じっとしているヌーたち

[13:06、サンドリバー]
僕らは今日の目的地、サンドリバーまで辿り着いた。サンドリバー・ゲートは保護区の境目であると同時に、タンザニアのセレンゲティ国立公園と繋がる国境でもある。普通の旅行者はここを通過できないので、いつもノンビリしている。
そしてサンドリバーと呼ばれるこの川は、マラ川と源流が異なるので茶色く濁っておらずまるで日本の川を見ているようで落ち着く。ボクの好きな場所の一つだ。

野焼きした場所にいたオリビ


この一帯も野焼きをした後らしく、まだ黒い草原が広がっていた。この付近のヌーたちは隊列をなし、ゆっくりタンザニア方面へ移動していた。

[16:21、マラ橋]
帰り道、またライオンの赤ちゃんの様子を見に行くことにした。
ライオンたちは少し場所を移動して、サファリカーが近づけない溝がある茂みに子供隠していた。メスライオンたちは草原でのびのびと睡眠を貪っている。