APRIL, 2001


ツェツェバエ

英名:Tsetse fly、 属:Glossina、

アフリカ大陸サハラ砂漠以降、南に分布

草丈が高くなり、草原の密度が濃くなると、ハエが増えてくる。小さなイエバエは顔の回りを飛び回るだけなので放っておけばいいが、一回り大きなやつがいる。ツェツェバエだ。こいつはアブのように人を刺す。ウインドブレーカーの上からでもジーパンの上からでも遠慮なく刺す。気づかれないようにピタッとくっつき、すかさず刺す。これが痛いのだ。
刺された後は痛痒く、かくと皮膚がぶくっと腫れ上がる。腫れは熱を持ち1週間ぐらいでは引かない。さらに恐ろしいことに成虫は「トリパノソーマ症」を保持し、感染すると人は「ネムリ病」になることで有名。人だけでなく荷役用のウシやウマなども病気で殺してしまう。
ツェツェの名前の由来はボツワナの言葉で「牛を倒してしまうハエ」の意味だ。
なるべく殺生はしたくないと思うぼくだが、マラリア蚊とツェツェだけは容赦できない。しかしツェツェは叩いただけでは死なないので、手で押さえつけた後、押しつぶす!

怖いばかりのハエに聞こえてしまったのでいささか弁護すると、人間活動がサバンナ草原に侵略しなかったのは、このツェツェバエの脅威のせいである。つまり、このマサイマラに手付かずの大自然が今も残っているのは、ツェツェバエのおかげでもあるのだ。感謝!

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